だいたい正しそうな司法試験の勉強法

30代社会人、妻子あり。「純粋未修」で法科大学院に入学し、平成30年司法試験に一発合格。勉強法・書評のブログです。

基本書などの選び方2(基礎編)

結婚する気持ちで基本書を選ぶ

 基本書は学習時間の大部分をともに過ごす重要な相方であり、これをコロコロ変えると良いことはほとんどないとされているので、どんな基本書を買うかは決定的に重要です。結婚相手の選択に近いものがあります。結局のところは、基本書でも予備校テキストでも、「学習者との相性」次第だよね、と言ってしまうとそれまでなので、なるべくハズレがない基本書の選び方を考察します。

※2019/2/17追記 なお、選び方の<初歩編>はこちらの記事を御覧ください。

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うーん、会社法だけでこんなにあるのか。いや、もっとあるな。

基本書を選ぶときのポイント

 基本書の主な役割は、法律の趣旨は何か、解釈上の問題点は何か、解釈にあたって考慮すべき要素は何か等々の、法律の解説(説明)にあります。従って、①説明のわかりやすさ、説明しようとしている内容の②レベル(基礎 or 発展)、及びその範囲、すなわち③網羅的かどうかがまず重要です。

 私は、これらに加えて、基本書には、答案(論証)の見本としての役割があると思います。基本書の論証の構造・流れがきれいであれば、それをそのまま(あるいは要約して)答案に書くことができますし、別の記事で述べますが、そもそも基本書は「自分でも書ける」論理の流れの形にして、記憶に残していかなければならないからです。よって、④文章が(自分にとって)書きやすいか、は需要な検討要因だと思います。ゆえに、私の書評は、この4点について評価しています。
 これらの各ファクターの全てがこちらの要望通り、という本はなかなかありませんから、どのファクターに重きをおいて選択するかが問題となります。

一般的な選び方

まず、大前提として、レアな本はやめておきましょう。市場経済のもと、良い本≒良く売れている本、のはずですし、客観評価の試験対策として、みんなが全然知らない本をやるというのはリスクが高すぎます。

 さて、通常の初学者であれば、①説明のわかりやすさ、を最重要視しているでしょう。これは、②内容は基礎的で、③範囲は網羅的なものにということになるでしょう。まあ当然です。

 学習が進んだ方は④文章としての書きやすさも検討すると思いますが、私としては、初学者の段階から、④を重視すべきだと思います。司法試験は論文式試験ですから、どんなに理解できていも(つまり①)それを表現できなければ意味がありません。
 「えっ 初学者は論文なんか書いたことないんだから、書きやすさなんてわからないよ」と思うかもしれません。これは「客観的に書きやすい文章がある」という前提にたった考え方でしょう。しかし、結局のところは、自分が書けると思う文章=書きやすい文章でして、文章それ自体と自分の主観との相性はとても重要です。初学者の段階から、なんとなく、「あ~ なんかこれなら自分でも書ける気がする」と思える(法的)文章に親しんでおくべきだと思います。

とりあえず

 本屋さんにいって、「占有改定と即時取得」とか、「共犯と錯誤」など、とりあえず「わかったようでわからない」論点について、定評ある(レアではない)基本書を読み比べてみましょう。なんとなくこれは書ける気がするなあ、と感じる本が見つけられるはずです。反対に、「説明の意味はわかるけど、これは自分では書けない(再現不能)文章だと感じる基本書もあるからです。私の場合は、江頭先生の文体・文章がわかりやすく、書きやすいと感じ、大好きでした。