だいたい正しそうな司法試験の勉強法

30代社会人、妻子あり。「純粋未修」で法科大学院に入学し、司法試験に一発合格。勉強法・書評のブログです。

行政法の基本書・判例集・演習書リスト〔2019年版〕

 各教科のオススメ教材リストの第6弾、行政法です。行政法は、民訴法と並んで「基本概念(理論)がどのように働くかよくわからん」科目ですので、判例分析や、演習がとても重要です。その分、あまり体系的な違い等は考慮しなくて良い点は楽でしょうか。ちなみに筆者は行政法大好き人間です。

初学者レベル(苦手な人向き)

基本書

 最低限の網羅性を保ちつつ、重要な最高裁判例の引用、及び簡単な練習問題を200頁に詰め込んだ日評ベーシックがファーストチョイスだと思います。得意、苦手という話の以前に、行政法に興味がない or 嫌いすぎる、という方は桜井先生の本が良いと思います。

判例集

 行政法は、基礎概念(行政行為とは○○である)だけを見ていてもサッパリ意味がわからないので、初学者の段階からバンバン判例を読んでいく方が効率的です。行政判例ノート 第3版は少し古くなってしまったので、オススメできないです。

 できれば、後述のケースブックを読んで欲しいですが、最低限、こちらの判例集だけでも読んで欲しいです。百選よりは、事実関係の記載が充実しており、「この判決が示したこと」というまとめが役に立ちます。

演習書

 初学者の段階から演習書に取り組むべき、というより基礎演習行政法は、最良の入門書となり得ると思います。詳細は、こちらの記事を参照して下さい。なお、土田先生が最近出された、予備試験問題を題材とした演習書も立ち読みしましたが、めーーーーっちゃくちゃ良い本だったので、基礎演習の次にやる本としてオススメです。

基礎レベル(司法試験対応)

基本書

 やはり行政法初?のケース・スタディ方式を導入した基本行政法が偉大です。私も、本書でようやく行政法の答案の型がおぼろげに見えだした記憶があります。サクハシも良い本で、特に網羅性は基本行政法よりは高いですが、いかんせん、「書けるようになるまでの時間」では基本行政法にかないません。むしろ、どうしても基本行政法がしっくりこない方は、芝池先生の入門書が良いと思います。

判例集

 さんざんこちらの記事で力説したように、 

ケースブック行政法、買うべしです。基本行政法にも、ケースブック行政法の判例番号が振ってあるので親和性もバッチリです。もっとも、改訂した行政判例百選I 第7版 (別冊ジュリスト 235)はかなり解説がレベルアップしたらしいので、一度読んでみないといけませんね。

演習書

 不動の定番ですね。やらない理由が無いです。3版は2版より問題・解説の質がさらに上がっており(司法試験向きになっている)、よりオススメできます。

論証集

 色々な予備校の論証集を拝見しましたが、そんなにオススメできるものはないように思います(市販のものではない、オリジナルテキストは良いのかもしれません)。アガルートさんのものが一応使えますが、要するに百選判例の抜粋です。押さえるべきは、判旨そのものではなく、理由付けを含めた論理構造、フレームワークです。やはり、まとめノートを自分で作成するのが(遠いようで)近道かと思います。

 下図の筆者のまとめノートが欲しい方がいらっしゃいましたら、お問い合わせ欄からメールを戴ければ、無償で送付致します。

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※2019年10月19日改定

 まとめノートの送付を希望される方は、このブログのクオリティ向上のため、下記ルールに則ってご連絡下さい。

  1. このブログについて、のページからアンケートを記入する。既に一度して戴いた方は不要です。
  2. ブログの記事のコメント欄にて、勉強法、書評、論点など何でも良い&何法でも良いので、最低1つ質問 or 問題提起をしつつ、まとめノートの送付を希望する旨をコメントする。これは、質問&議論を読者みんなで共有するためなので、なるべく質問等と関連のありそうな記事のコメント欄でコメントして戴けると嬉しいです。
  3. コメント入力のメールアドレス欄、及びアンケートの自由記入欄にメールアドレスを入れておいて下さい。さもないと送れませんので。加えて、「このブログについて」のお問い合わせ欄から、添削を希望する答案を添付して送付する。これまた、読者の皆さんの悩み・ニーズを把握するためです。
  4. コメントが失礼、又は(他の読者にとって)役に立たない、添削希望の答案が明らかにテキストを見ながら書いたものである、という例外的場合を除き、約1週間以内にノートを送付します。筆者も人間なので、応対するメリットを感じなければしません、というものです。例としては、「つい最近の記事に答えが書いてあるじゃん」という質問、等です。

応用レベル(上位合格を狙う方)

基本書

 行政法の辞書は、塩野先生と宇賀先生の二択ですね。それぞれの特徴をザックリというと、塩野先生=理論の説明が丁寧、宇賀先生=下級審も含めた判例の解説が丁寧、という違いがあります。

 筆者は、重要判例解説や雑誌も含めて判例は読みまくってるぜ、という自信があった&本の装丁がカッコいい、という理由で塩野先生を読んでいました。かなり高度ですが、文体・語り口は非常にわかりやすいです。

判例集

 重判(や下級審の注目判例)潰しは、有用です。もっとも、行政法の守備範囲は広大なので、毎年の重判の中でも押さえるべき判例は2,3個です。法学教室などで紹介されている判例紹介を読むのもかなりオススメです。B5で1枚なので速攻で読めます。

※2019年6月10日追記 法学教室で判例を学ぶ方法については、こちらの記事をご覧ください

演習書

 正直言って、事例研究行政法で問われているレベルの知識があれば、司法試験は余裕でパスするはずです。が、行政法はとにかく演習が大事(論点を暗記するのではなく、多用な個別法の多様な論点を、現場思考でどんどん解いていく)なので、問題数をこなしたい方は事例から考える、がオススメです。一部の先生の解説がわかりづらいですが…。また書評します。