だいたい正しそうな司法試験の勉強法

30代社会人、妻子あり。「純粋未修」で法科大学院に入学し、司法試験に一発合格。勉強法・書評のブログです。

刑法の基本書・判例集・演習書リスト〔2019年版〕

 先日、久しぶりに法科大学院に行ったところ、後輩から「○○っていう演習書はどうですか?」「受験直前に△△潰すのってどうですか?」などなど、教材選びの質問をたくさん頂きました。というわけで、とりあえず書評は後回しにして、おすすめ教材のリストをアップしておこうと思います。書評は、追って記事にします。

※2019年8月20日 改定・追加により2019年版としました

初学者レベル(苦手な人向き)

基本書

 分かり易さでは業界随一と評判の「呉明植 基礎本シリーズ」がおススメです(講義受けたことありませんが…)。問題意識、網羅性ともに、ギリギリではありますが、司法試験まで対応できるかと思います。

判例集

 百選は(こじらせないために)敢えて読まずに、「START UPシリーズ」で済ませるという手も大ありだと思います。

演習書

 初学者用の演習書は、「実況論文講義」のほぼ一択だと思います。非常に良い演習書です。詐欺罪の実質的個別損害説(財産的損害の有無)のあたりは、ちょっとな…とは思いました。改訂されたのでしょうか?なお、参考答案は、やや長めです。

基礎レベル(司法試験対応)

基本書

 「基本刑法」こちらも、定番です。「学説問題・理論問題」が問われるようになってきているので、より本書の重要性が高まったのではないでしょうか。下記の書評もぜひご参照下さい。

 

判例集

 「基本判例に学ぶ シリーズ」 短い解説で、非常に明快に判例法理を説明してくれます。とてもおすすめできる判例集です。ちなみに、山口説ではありません。

演習書

 「刑法演習ノート21問」内容は、下記の刑法事例演習教材とほぼ同レベルなのですが、解説が多めな点、及び参考答案が載っている分だけ、こちらの方が易しいです。参考答案の中には、受験生が書くものとしてはやや疑問のあるものも含まれていますので、先生や先輩に確認してもらって下さい(あるいはブログのコメントで聞いてもらっても結構です)。

論証集

 また別の機会に記事にしますが、論証パターンを「結果的に」頭に入れておくことは、司法試験に向けた学習を効率的に進める上では有用です。

※2019年8月20日追記 記事書きました!

 頭から論証集を暗記するのはむしろ非効率で、基本書・演習書等での学習の成果を、論証集に書き込んだり、ポストイット等で追加していく等の勉強法が基本でしょう。伊藤塾系の論証集は①論証パターンの数が多すぎる、②論証パターン1個の内容も多すぎる(もっと洗練できる)、③ランク分けが微妙(こちらの記事参照)と思い、工藤北斗先生の論証集をベースに、これを60%くらい書き換えて使っていました。刑事系は特にオススメできます。

※2019年10月22日追記 まとめノート(論証集)の記事も書きました!

刑法・応用レベル(上位合格を狙う方)

基本書

 いわゆる橋爪連載「刑法総論の悩みどころ」(法学教室403号~426号)、「刑法各論の悩みどころ」(法学教室連載427号~450号)。下記記事で猛烈におススメしております。行為無価値の方も大丈夫です(筆者も行為無価値)。バックナンバーが入手できない方は、図書館で読みましょう。 単行本化の情報がありますが、なかなか出ませんね。

判例集

 「刑事事実認定重要判例50選」橋爪連載を熟読すれば、理論の学習のためには、判例集はもはや不要とも思えます。というか、筆者は刑法の百選判例は一読しかしませんでした。あてはめの学習のためには、この本が良いと思います。

演習書

 「刑法事例演習教材」非常にメジャーな演習書で、司法試験対策の定番です。もっとも、解説が端的なため、上級者向きだと思います。信頼できる先生・先輩の手による参考答案を入手しておかなければ、威力を発揮できません。なお、上記の橋爪連載は本書の解説にピッタリです。