だいたい正しそうな司法試験の勉強法

30代社会人、妻子あり。「純粋未修」で法科大学院に入学し、司法試験に一発合格。勉強法・書評のブログです。

答案の書き方4(応用編・時間配分)

まずは問題発見&解決を身につける

 答案の書き方、第3弾は「時間配分」です。この調子で行くと、第7弾くらいまでありそうだ。記事の追加により、本記事は第4弾となりました。さて、司法試験受験生であれば、誰しも体験したことがあるのが「途中答案」です。筆者も、法科大学院入学後の最初の定期試験では、途中答案頻発でしたので、これを防ぎたい気持ちはよーくわかります。

 が、(採点したことある者からすれば)そもそも問いに答えていない答案が多すぎる!問題文ちゃんと読んでくれ! 

 という問題が先決です。これらが出来るようになるまでは、途中答案がどうとか、時間が足りないだとかは些末な問題です。

 これらの問題が片付いてきたら(だいたい1年間はかかるはず)、晴れて途中答案の解消です。自慢ですが、筆者は法科大学院1年前期以後、定期試験、答練、模試、司法試験の全てで、途中答案を書いていません。非常に厳格な時間配分をしていたからです。というわけで、どうやって時間配分をしたかを紹介します。

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筆力を把握する

 まず、時間配分を考える上で、自分の筆力ー客観的な書くスピード、がどれだけのものなのかを、正確に把握しなければいけません。時速何kmで移動できる乗り物なのかがわからなければ、旅行のスケジュールが立てられないのと同じです。当たり前ですが、意外とわかっていない受験生も多いですよね。「何分で何枚書ける?」と聞いて、即答できない受験生は危険です。先輩で試してみて下さい。

 さて、筆力を正確に把握する際には、せっかくですので、司法試験の解答用紙と(ほぼ)同じ紙を使ってやると良いです。1行に何文字書けるのか、1頁は何行なのか、紙質は滑りやすいのか、滑りにくいのか… など、細かい情報もわかるので。伊藤塾さんで(確か、100枚500円?)売っている解答用紙が、司法試験の解答用紙に近い、と評判です。伊藤塾生の友達に買ってもらいましょう。

 筆者の場合は、定期試験10数回分の時点で、既にデータ取りとしては完了しており、

※司法試験用紙換算で

  • 1行に31文字くらい書く(だいたい25~35字の人が多い)
  • 1分で1.5行書く(ナンバリング、余白含む)
  • そうすると、23行の1頁を書くのに必要な時間は、約15分
  • 2時間の試験では、どの科目も4000字(約7頁)は書ける

となっておりました。割と筆力高めだったわけです。

時間配分の考え方

答案構成

 さて、まず誰しもが悩むのが、答案構成ー読んで字のごとく、答案全体の構成ーにどの程度の時間を割いてよいものか、というやつです。これについては個人差もあり、じっくり考えるタイプの方もいらっしゃれば、さっさと書き始めるタイプの方もおり(筆者は後者)、当然ですが正解はありません。

 じゃあどうするの、という話ですが、客観的な正解が無い場合は、とりあえず平均値・標準値から出発するのが安全です。受験界では、なんとなーく「4分の1ルール」というものー試験時間のうち4分の1は答案構成に充てても良いーが通説化していましたので、筆者もとりあえずの数値としてこれを参考にしました。つまり、司法試験(2時間)なら約30分以内ということですね。

それ以外の時間配分

 答案構成以外の時間をどう配分するかを明確に決めていない受験生が多いように思います。そりゃ途中答案になりますわな。

 よく言う「大事な部分は手厚く」「問題とならない要件あてはめは簡潔に」って、そりゃ当然そうなんですが、具体的に、どれくらいの時間を投下するのがを決めておかないと、危険極まりないです。

 筆者の戦略は超・単純明快で、「配点に従って時間配分する」というものです。司法試験の問題は、ご丁寧にも、問1:30点、問2:小問2つで40点、問3:30点、等と配点が明記されています(一部の科目除く)。配点なので、当たり前ですが、足すと100点になります。

 む。そうすると、答案構成の時間を20分としておけば、残り時間は100分。むむ。じゃあ、1分を1点分に割り振れば良いじゃん。と考えたわけです。

 で、この1分=1点を厳格に守っていました。いくら「わかる!超知ってるぜこの論点!」と思っても、問1で30点分以上の内容を書くことはムダですし、結果として、問3が全く書けずに30点を捨てるのは意味不明だからです。

 なお、筆者は上記の通り、そもそも答案構成をあまりしないタイプ(書いて数行)だったので、20分でも全く困りませんでした。むしろ、「予備時間確保!」と心で叫びつつ、15分の答案構成で見切りスタートしていることが多かったです。

筆力との関係ー誤読・論点落としの防止

 このように、筆者の時間配分の考え方は

  • 答案構成は20分とする
  • 残り100分は、配点により割り振り、これを厳守する

という非常にシンプルなものでした。あれ。筆力なんて関係無いじゃん、と思うかもしれませんが、この次の作業「誤読・論点落としの防止」にとって有用なのです。

 さて、実際に「試験開始!」となったら、配点を見て、時間配分を決めます。先程の配点例で言うと、

  • 問1:30点 故に30分
  • 問2:40点 故に40分
  • 問3:30点 故に30分

とまあ、非常にシンプルです。これに加えて、ここに筆力=1頁約15分、を代入します。そうすると、

  • 問1:2枚
  • 問2:約3枚
  • 問3:2枚(計7枚)

 という各問で何枚書くか、という「想定枚数」が出てきます。これも問題用紙に書き込んでおきます。この枚数を念頭に置きつつ、問題文を読んでいきます。こうすることで、誤読・論点落とし等の防止、という副次的な効果を得ることができます。すなわち…

  • うんうん、だいたいこんな枚数で書くことだよね、と感じた場合→問題把握OK
  • えっ!?こんな枚数で書けなくない!?、と感じた場合→誤読。関係無い論点を書こうとしている
  • いやいや、こんな枚数もたないでしょ…、と感じた場合→論点落とし。

という訳です。筆力を正確に把握していると、配点から、想定枚数を知ることができます。想定枚数がわかると、(自分の過去の経験に照らして)誤読・論点落とし等のリスクを(薄々とですが)察知することができます。

まとめ

  • 問題文の把握&答案構成は20分で終わらせる
  • そうすると、100分=100点の時間配分ができる
  • 正確な筆力を把握しておけば、各問で何枚書くかがわかる。結果として、誤読や論点落としを防げる。