胸水( きょうすい )
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胸水とは、胸膜腔に液体が異常にたまった状態をいいます。 息切れを起こすような胸水がたまっている場合には、たまった液体を外に出す処置(ドレナージ)が必要です。ドレナージによって息切れはたいてい驚くほど軽減します。ドレナージは普通は胸腔穿刺術で行います。1番下の2本の肋骨間の皮膚に麻酔を施し、その後細い針を挿入して胸水に届くまでゆっくり深く刺入します。肺に穴が開いて気胸が起こる可能性があるので、薄いプラスチック製のカテーテルが針を覆って液体の中まで誘導します。胸腔穿刺術は診断目的で実施されることが多いですが、この方法で一度に1.5リットルもの液体を安全に抜き取ることができます。 大量の液体を抜き取る必要がある場合は、胸壁を通してチューブを挿入することがあります。局所麻酔を行い、2本の肋骨の間から胸部にプラスチック製のチューブを挿入します。空気が胸膜腔内に漏れ出すことのないように、チューブを水で完全に遮へいした排液装置につなぎます。胸部X線検査でチューブの位置を確認します。チューブの位置が正しくない場合やねじれている場合はドレナージがうまくいきません。液体の粘着性が高かったり、かたまりで覆われているときも、うまく流れ出てこないことがあります。 膿胸の場合は、抗生物質の静脈内投与と排液が必要になります。結核やコクシジオイデスなどによる真菌感染症では、抗生物質または抗真菌薬による長期間の治療が必要です。膿の粘着性が非常に高かったり、線維性組織の内側にある場合、ドレナージは非常に困難です。ドレナージを実施しやすくするため、胸膜腔内に血栓溶解薬という種類の薬剤を点滴し、これによって手術を実施しなくてすむことがあります。手術が必要な場合はビデオによる支援の下、胸腔鏡補助下デブリドマンまたは開胸術を行います。手術では、肺の表面から線維性の組織を厚くそぎ取り、肺が正常に広がるようにします。 胸膜の腫瘍によって液体がたまる場合は、液体を抜いてもすぐにまたたまってしまうため、治療するのが困難な場合があります。液体を抜き取り化学療法薬(抗癌剤)を投与すると、ときには液体が再びたまることを防げることがあります。それでも液体の貯留が続く場合は、胸膜腔をふさぐ胸膜癒着術が有効な場合があります。すべての液体をチューブを通して抜き取り、その後同じチューブから胸膜腔内にドキシサイクリンやタルク配合剤などの刺激物を注入します。刺激物が2層の胸膜を接着させるため、液体がたまる空間がなくなります。 血液が胸膜腔に入った場合は、出血が止まっていれば、チューブを通して血液を抜くだけで十分です。胸膜腔内に相当量の血液のかたまりが残っている場合は、チューブを通してストレプトキナーゼやウロキナーゼなどの血栓溶解薬を注入する場合もあります。ただし、これらの薬を使用すると再出血を誘発する危険性があるため注意が必要です。出血が続いたり、チューブではたまった液体を十分に抜き取れない場合には、手術が必要になります。 乳び胸症の治療は、リンパ管の損傷を治すことに重点がおかれます。手術、化学療法、リンパ液の流れをふさぐ癌に対する放射線療法などが行われます。
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